浅からぬ2017年06月18日 21時41分

旅行パンフの表紙になった緑いっぱいのコケの風景。
ただ事ではないという直感でアクセスを調べると、
自宅から車でなんと往復8時間ほど。

バス旅行は天候の予約が取れないので、
一時はスルーしましたが、
6月に訪れる母のところからなら山二つ越えても、
2時間足らずということに気づきました。

ひそかに狙っていた場所なのです。
腰さえ無事なら。

腰の手当がすんで一時間遅れで出発。
峠越えによる気圧の変化、山道のカーブ前の減速、
急カーブの横G、路面の突き上げに見舞われ、
その都度腰がぶつぶつ言いましたが、
なんとか到着しました。

事前の調べでわかってはいましたが、
そこは自分の生まれて小5まで過ごした地域から、
車でそう遠くないところでした。

生まれて小5まで過ごした集落は、
画像の中央の民家のさらに奥の、
山懐といったあたりです。

鉄鉱石積み出しの鉄道駅は、昭和41年の閉山後
廃線となったので面影はなく、
こんな明るい印象ではなかったような気がする、
川筋に沿って点在する集落の一つでした。

電柱等の地名表示を見て記憶が戻りますが、
幼少時の徒歩による距離の記憶と、
現在のイメージとが重ならずピンと来ません。

かろうじて ”クニ” と読む村名が
地域名として残されています。

そんな同じ村のはずれに位置した場所は、
当時から生活圏が合わず別世界でした。

そこは鉄鉱石を露天掘りして、
索道で送り出していた地域でした。

それが時を経て ” チャツボミゴケ公園 ” として、
再び陽があたっているということです。

草津温泉の天狗山スキー場前から30分ほどで、
看板につられて林の中へ。

腰に来る砂利道の先に、親会社の旧日本鋼管の、
保養所であった建物が現れ、
管理事務所で利用料を払いますが、
ひとり300円から500円に変わっていました。

周囲はこんな感じで高原風。
白樺でわかるように標高1100m超えです。
平地ではまだまだですがなんとセミの声がします。
野太いヒグラシという感じが騒がしく、
後で調べたら ”エゾハルゼミ” ですって。

駐車場まで再び車で約1kmの砂利道、
と聞いていましたが腰にありがたい簡易舗装済み。

途中で車を停めたくなる風景。

右側もスペースがあり16台ほど停まっていました。
観光バスはこれないみたいです。

ラムサール条約登録湿地群の一部だそうです。
撮影時は見落としましたが、
ヤマアオガエルやクロサンショウウオの生息地とか。

見通せないところが期待感を増幅させます。
杖が欲しい。

下流も面白いと思いました。

流れの中にもうコケはあります。

一瞬渓谷っぽい風情も

私の腰もですが、
杖を突いた老齢の方々にも難所。

これを見せられると不安も吹っ飛びます。

強酸性火山性水域でだけ生きられる種類ですと。

大小滝もみられてうれしい限り。
三脚を据え動かないカメラマンを、
しかたなく比較で入れときました。

コケの部分を切り取るとこんなです。

先ほどのカメラマンの横に着きなるほどの構図?

穴地獄と呼ばれる、
昭和19年に始まった鉄鉱石露天掘りの跡。
全部なのか一部なのか、
幼少のころ聞かされなかったので不明ですが。

木道を通って外周を回ります。

軽い硫黄のにおいとともにただならぬ雰囲気。

空が青いと表情が変わります。

このコケにバクテリアが関与して鉄鉱石に変化する、
ということらしいです。

花はレンゲツツジのみ。
山の天気は目まぐるしく急に曇ります。

広角が足りず迫力の全景という訳にはいきません。

人が途切れた瞬間がおいしいとき。
パンフレットより緑が薄い気がします。

そばの池には落ち葉?

と思ったら水生植物でした、何でしょう。

30分ほどで回れるというところを、
「もっとコケが緑だったら」などといいながら、
1時間ほどで後にします。

また2時間弱で戻りますが、
ところどころで腰の様子をもながら停車。

別に撮らなくても良いのですが。

身体をのばすついでなので。

蝶でもよいので。

何気なく撮った山も今までとは感じが。

陽光のせいかカメラのせいか、
心なしか山腹の木々の解像が良いかもと思わせる。

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