ハワイ島の危ない日 ― 2010年09月07日 19時59分
帰って早々反省会やらリベンジ検討やらで
じわじわと余韻を楽しんでいるわけです。
もうまた行きたい症候群ですか。
8月22日
CABANAS(カバナ)と呼ばれる客室のたたずまい。
ワイコロア、マリオットの中でも変わった部屋で目覚めました。
日中は散策や買い出しを過ごし、
メインイベントとなるツアーの集合時間までのんびりしました。
マウナ・ケアから見る夕日と暗くなってからの星空観測です。
夏の銀河を見たかったのです。
しかし当日は満月の3日前で相当月が明るく、
条件は良くないのはわかっていたのですが、
それでも見える星の数は多いだろうとの思いでした。
ホテル前のモンキーポッドに花が咲いていました。
「このー木なんの木」のCMで花を見たとき、
日本の合歓の木に似ていると思ったのですが、
調べたらアメリカ・ネムノキというらしく親戚でしたね。
集合時間前にホテルの玄関前で待っていると、
ジャックスツアーの車がやってきました。
屈強そうな女性ドライバーの開口一番は
「事前に話しておかなくてはならないことがあります」 ん?
ツアーに関する単なる注意事項かと思ったら、出てきたのは思ってみない言葉でした。
「朝からマウナ・ケアの斜面で火事が起き、
これから行く道路が通れないかもしれない」
「とりあえず行ってみますがキャンセルしてもキャンセル料は無料です」 ん?
「無料で明日にスライドしても良いです」
先客が乗っていないので訊くと、我々が一番目とのこと、
bunny1の計算は代金返却がないなら行くべき、
ということで我が家は乗っちゃいました。
最終的にプリンスでやっと女性の二人連れが合流し、
乗客は細々と4人となりました。
登山口手前でヒロからの乗客を乗せるのでそれまではちょっと寂しいですね。
マリオットを出てから約1.5時間。
サドル・ロードと呼ばれ、ヒロに通じる東西横断道路です。
実はここへ入る前、消防関係車両のお父さんが
「通れない」と言っていたようなのです(英語が・・・)。
まだ火の手どころか煙も全く見えないのでこのドライバーはがんがん行きます。
前方に見える道はアップダウンが激しく、ジェットコースターのようで楽しめるのですが、
今回はさすがに不安を抱えながらの道行のため楽しさも半減かと。
16:34
難所を抜けて道が落ち着いたと思った瞬間、目の前に煙。
実に不気味な感じですが火事の大きさはわかりません。
陸軍の兵士が一人通せんぼをしており、
これ以上進めません。
この右に分岐している旧道には行けるようです。
もちろん彼女は行きますとも。
100Mほど進むと煙が近くなってきました。
中央に見える電信柱の左に火が見えた感じがしました。
さすがにビビったドライバー、車を止め車外に出ました。
焦げるにおいが風に乗ってくると気持ちも揺れ、
ここで断念し戻ることにしたようです。
せっかくなのでやけにくっきり見える
反対側のマウナ・ロアをバックに記念写真を撮ってもらいました。
後ろ髪をひかれるような
サドル・ロードを少し戻ると路肩に車を止め会社に電話、
ツアー続行不能を報告している感じなのですが、
機嫌の悪さからどうもツアー続行を指示されみたいで、
気が進まないながらもう一度Uターンです。
大丈夫でしょうか。
やっぱり怖いですね
煙に太陽も変なかすみ方です
交通規制の場所は車両が増えていますね。
今度はアーミーのお兄ちゃんに尋ね事です。
曰く
「誘導しているけど(旧道に)個人的には行きつけるとは思えない」 ですと。
恐ろしいですねえ。
さあ旧道へ右折していきますが、煙の量が増えたような。
これでは範囲の広さがわかりにくいです。
消火活動中のヘリと比べましょう。
ヘリはバケツの化け物を吊っていますが、
その下に水を入れた巨大な桶があり、
さっとそのバケツをくぐらせ組んだ水を離れた場所で撒いています。
火事の広がりからする焼け石に水の感はありますね。
15分ほど旧道を走り、
再びサドル・ロードに合流です。
何ごともなく火事を回り込んだことになりました。
風向き次第では
帰りにここを通れない可能性もあります。
ヒロからの乗客をのせたバンと落ち合うことができました。
日没まであと1時間とちょっとです。
間に合うでしょうか。
結局ツアーはこの後も続けられ、
ヒロ組を乗せたバンはマウナ・ケアを登っていきます。
上に行ってわかったのですが他社のツアー車がほとんどいません。
休憩場所のオニズカ・ビジター・センターは日曜なのに閑古鳥です。
私の画像はそれなりに希少だといえるかもしれません。
肝心の星はやはり見える数が激減でした。
が我々のレベルくらいだと、
かえって明るい星だけ見えるので
星座をかたどっている星を探しやすいとも言えます。
願わくは三日月程度の暗さで夏の銀河に圧倒されたいとか、
ついでに流れ星の洪水にも見舞われたいとかね。
さすがに23日からはサドル・ロードは完全通行止めとなり、
火事は結局3日たっても消えず1400エーカー(5km強四方)
に届こうかという広さとなりました。
ガイド仲間同士の噂話を立ち聞きすると、
21日にキャンパーが立ち去った時の火の不始末や、
このところの乾燥と高温による自然発火とかどれもそれらしいですね。
絶滅危惧種の鳥の生息地もあり心配する記事もありました。
グーグルの翻訳は直訳が多くわかりにくいですが。
そのわかりにくい翻訳によると、
火事はPohakuloa Training Area (PTA) の入り口付近で発火し、
25日にヒロの近くの男性がけいさつの事情聴取で一晩泊められ、
翌日釈放されたみたいです。
地元メディアによる火事のニュースで、
聞いたこともない火の竜巻が動画はこちらで。
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