火山島なので ― 2010年09月12日 00時10分
ワイコロア地区は元来乾燥地帯なので、
人が住むあるいは植栽を維持するために水が不可欠ということで、
水撒きに余念がありません。
昼前のピックアップで500kmほど走り回るツアーの始まりです。
が、次のホテルでは予約客が玄関に現れません。
一旦他のホテルへ寄り、もう一度訪れましたがダメです。
部屋にもいないし旅行会社にも連絡なし。
安い代金でもないのにもったいない話です。
どこへ行ってしまったのでしょう。
ところでガイドさん(和田さんですって)の口から意外な情報がもたらされました。
(帰国後WEBを見たらJALのサイトに出ていましたが。)
それはこの10月をもって成田-コナ直行便が廃止されるというもの。
JAL再建活動の一環でしょうが、
我が家が去年最初の宿泊地としてハワイ島を選んだのは、
オアフ島以外で唯一成田から直行便があったというのが理由だっただけに、
ホノルル経由しか来る方法がなくなると、
今でもそうは多くない日本人観光客がますます減りますよね。
まだ中国人観光客のツナミは押し寄せていないようなので、
いましばらくは日本人観光客は必要だと思うのに客足に影響がありそうです。
あとはアメリカ政府が日本政府に声をかけて存続などという道もありそうですが。
まあ気を取り直してこちらのツアーは続行です。
今日も客席の最前列に座りましょう。
この席は結構忙しい席でガイド氏の説明に、
うなずいたり、感心したり、聞き返したりしなくてはなりません。
その分楽しいかもと思っています。
ガイドはビッグアイランド・クレストの和田さん
(生粋の日本人)ですが、昨日我々が通った危ない道付近で、
火事の煙を吸い込みながらの星空観測に失敗したようで、
しょっちゅう□田飴みたいなのをほおばりながらの運転です。
昨日マウナ・ケアに登った話をしたら驚いていました。
で北東部まで来ると雨のせいで
植物にはうれしい環境ということで、
ユーカリの防風林も気候に合ったようです。
前回も立ち寄った美味いと評判のTEXドライブインで、
$1のマラサダを食べず水を買ってごまかしました。
有名な滝など見てヒロの街並みを流します。
ヒロとかコナは時の流れが極端に遅いみたいで。
緑の多さは西側とは正反対の趣。
大いにはしょって16時になりました。
またのキラウエアで風景の広がりと噴煙は違和感ありです。
日本で火口といえばとがった山の上ですから。
暑そうに見えますがウインドブレーカーで冷気をやり過ごしました。
出ているのは有毒ガスですが風向きが一定なので、
煙の流れる側だけぐるっと立ち入り禁止です。
カメラの後ろ側には火山に関する博物館があり勉強になります。
小さなケースに入った火山弾の一種で、
ガラス成分が小石状に固まったヘレの涙と呼ばれるものや、
繊維状に固まったヘレの毛髪といったものも展示しています。
車はその場を離れ、
安全な側の火口を周遊コースを20分ほど移動します。
ちょっと荒れた感じの風景で地面は溶岩の細かい粒です。
和田さんが吹き溜まりにしゃがみ込んで、
溶岩の粒を選り分け始めて数分後、
「あったーっ」の声とともに拾い上げたのは、
bunny1の手のひらに乗っているのはヘレの涙です。
一帯は世界遺産なのでもちろん持ち帰り不可ですが。
ずいぶん変わった道を通ってくれました。
どこまでもまっすぐなのですが,
起伏はそのままにしたため凹凸が激しいのなんの、
凸部に近づくと対向車や先行者が見えなくなります。
グーグルアースで見ると碁盤の目を
横に引っ張ったように見えました。
右前方に何やら煙が見えますね。
雲とか火事でなく溶岩が海に流れ込み、
水蒸気を噴き上げるという、
ざっつオーシャン・エントリーです。
待ち遠しい!
海岸までは地形的に行けないらしく、溶岩原の手前で駐車。
固まった私有地の臨時見学路を10分ほど歩きます。
黒い稜線にうっすら上がる煙は、
ちょっと前に通過した溶岩が冷え切らないためです。
しかしこの荒涼とした風景は昨今のハンパないなどという
ちょいと軽薄な言い回しは引っ込んでしまいますね。
見学場所まではまだですが水蒸気の元の赤みが見えます。
左奥の方には溶岩に飲まれた民家の屋根が見えていました。
すぐそこの大きな家は溶岩ビューテラス作成後「FOR SALE」
ヘリコプターから見たオーシャンエントリーの様子は
観光資料の動画で見ることができます。
(自動再生です。急に音が出ますのでご注意)
暗さを増すと次々に流れ込む溶岩の流れに、
赤く染まった水蒸気の出方も刻々と変わり荒々しいものです。
海岸まで2Kmはないような気がします。
同じ会社の別の車のガイドさんである宮崎さんは、
望遠鏡を組んでの雲間に見え隠れする金星狙いで、
「金星が見えますよ」と自分のツアー客に声をかけました。
ところが彼の乗客は付近に散らばって無反応、
一向に集まらないのでうちの方で堪能してあげました。
「まったく乗ってこない時があるんです」と嘆いていました。
ちょっと盛り上げて乗せるとガイド氏もがんばるのにねえ。
和田さんが準備したフィールドスコープでは、
このヤシのシルエットがくっきり解像していました。
また三脚を立てての一眼レフ使いでもありました。
液晶モニタには結構な場面が映っておりました。
(記念撮影ではライブビューモードで渡して失礼でしたね。)
手持ち撮影の言い訳が長くなりました。
(ダメ元でDA*200mmf2.8)
撮影はあきらめて双眼鏡で目に焼き付けました。
その後ヒロへ戻り北上しながら星空観測可能なロケーションを探しです。
本来なら西へ向かい雲を避けるために、
マウナ・ケアの斜面で標高を稼ぎたいところですが今日こそ火事で不通です。
北へ行けども行けども雲がおおくうまくありません。
すると突然ハンドルは切られ寂しい道へ入ります。
少し走ると路肩付近に車を囲んだグループの影が見えます。
「あっうちの宮崎が先に来ている」の声とともにその場を離れます。
先客優先とは良いところあります。
そんな中やっとたどり着いたのが、
島の北側に位置するパーカー牧場のゲート付近です。
今日もほぼ満月でレーザーポインターが見えにくいため、
最初は地面にレーザーで星座の形を描きながらの説明でした。
ツアーも最終局面となっていますが、
実は時間の経過とともに和田さんもだんだん面白さが右肩上がりでした。
どうやらここへきてゼウスの話などで気分も最高潮に達したようです。
自ら星座の形を自らの身体と手足を使って形作るという、
入魂のパフォーマンスに一同お笑いでした(本人は大真面目)。
三日月くらい暗さの時にまた彼のガイドぶりを味わいたいものです。
と思いながら夜中の直前にホテルへ帰着。
明日は移動で喧噪のワイキキとなります。
ハワイ島でイルカを見れれば移動の必要がなくなります。
頑張って探しますか。
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